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  • 【船井総研】新規の不動産会社と年間30件提携できた手法の全ステップを公開!

司法書士試験に晴れて合格した方、また既に司法書士事務所を開業している方でなかなか売上が上がらない方はぜひお読みください。

今回は、司法書士を開業してからの営業をテーマに成功するためのポイントを紹介します。

実際の営業に活かせる具体的な営業手順やその内容、また不動産登記の今後の市場性についても解説するので、ぜひ参考にしてください。

目次

司法書士は営業すべきか?不動産登記の今後の市場について

まず、司法書士の開業における営業の必要性についてですが、結論、自分で経営者として事務所を開くのであれば、営業は絶対に必要です。

日本司法書士連合会が毎年出しているデータによると2023年4月1日時点で司法書士会の登録者は23059人、司法書士法人は1106法人あります。

登記業務と言う限られた分野の中で生き残るには、他社との差別化を図り、自社PRを行うためにも営業活動が必須事項となります。

「これまで営業経験がなくて不安」、「他人とコミュニケーションを取るのが苦手」と言う方も中にはいるでしょう。

でも、ご安心ください。

登記業務が司法書士の独占業務である以上、他の市場と比較して参入障壁が高くなり、有利であることは間違いありません。

よって、正しい営業をすれば営業未経験の方でも仕事を取ることは十分に可能です。

後述する内容では、未経験者でもできる再現性の高い営業手法を紹介しているので、ぜひそちらを参考にしていただきたいと思います。

不動産登記の市場性は明るい?

先述したように登記業務は、司法書士の独占業務であり、中でも大半を占めるのが不動産登記です。
不動産登記とは、不動産に関わる所有権や抵当権などの権利を登記簿に設定することで、司法書士業務の中でも特にメインとなる業務です。

そんな不動産登記の市場性ですが、昨今、司法書士が増えている中で報酬額の値下がりが著しく、飽和状態と言われることも多くあります。

人口減を考えても不動産登記市場の先細りは、避けられないと考える方も多いでしょう。
ただ、あくまで筆者の考えですが、今後の不動産登記市場について悲観的になることは全くありません。

自社の強みを明確にして他社と差別化を図ることができれば、まだまだ稼げます。

中古不動産売買件数が過去最高に

新築分譲件数は少子高齢化に伴い年々減少傾向になっており、新築ハウスメーカーやマンションデベロッパーからの案件を獲得するのは得策ではありません。一方で近年伸びている市場が中古不動産です。2021年には中古不動産売買件数が過去最高になりました。

東日本不動産流通機構によると21年度には、首都圏の中古戸建の成約件数が、前年度比4・5%増の1万4732件で過去最高を更新しました。
中古マンションの成約件数は2・1%増の3万7828件となり、コロナ禍の影響を受けて減少した前年度から増加に転じています。

よって、中古不動産マーケットの盛り上がりは、不動産登記市場において強い追い風と言えます。

下記サイトを参照ください
https://www.livable.co.jp/shiritai/column/news/2022/042101.html

不動産会社への営業手法

次に本題となる司法書士事務所を開業してから仕事を受注するための営業手法について紹介します。不動産登記で売上を上げることが今回のメインテーマなので、不動産会社への営業手法についての内容です。

先述のように、司法書士と言う専門性がある以上、自分の強みを理解して正しい営業手法を実践すれば成功にグッと近づきます。

ここでは、開業してから実際に営業活動をスタートして仕事を受注するための5ステップとその中で重要となるポイントを解説します。

事務所の規模を問わず、実践できる営業手法なのでぜひ参考にしてください。

ステップ①:営業活動をスタートする前に司法書士の価値を考える

開業してからは、売上欲しさにすぐ営業活動を開始したいところですが、一旦、落ちついてこれから顧客に提供する司法書士の価値を考えます。

司法書士の仕事の中でも不動産登記は特に差別化しづらい業務です。
理由は、仕事の成果が「登記を完了させる」ことであり、誰がやっても同じものであるからです。

よって、顧客である不動産会社が司法書士に求めている価値を理解しないと他社との差別化ができず、どうしてもお願い営業になってしまいます。

不動産登記の業務で大きく活躍している司法書士は、不動産会社が求めることを理解し、それを営業に取り入れることで多くの仕事を受注しています。

まずは、不動産会社が司法書士に求めるものを考えることで、その後の営業戦略もより的確で効果的なものになるでしょう。

顧客である不動産会社の売上アップこそが最大の価値

結論、不動産会社が求めているのは、付き合うことで自社の売上が上がる司法書士です。
非常にシンプルな話ですが、不動産会社はより売上アップに貢献してくれる司法書士事務所を求めています。

よって、顧客である不動産会社の売上を上げるために、自分が提供できる価値を考えることが最も重要なポイントです。

例えば、生産性向上のためにスピード感のある対応をすることや社員教育の一貫で勉強会を行うことなどが挙げられます。
特に勉強会は効果的で、社員のスキルアップにより売上が上がれば、その分、登記業務の機会も多くなり、お互いウィンウィンの状態を作ることも出来ます。

顧客の売上アップにどうすれば貢献できるか考えることが、成功に向けた1つ目のステップです。

営業活動前に営業資料を作成し必要であればロープレを実施する

不動産会社に提供できる価値が理解出来た後は、実際の営業時に使用する資料を作成し、それを基にロープレを実施します。

営業時に使う資料は、アプローチブックとして自社の会社概要や提供できるサービス、社員紹介などを掲載します。
また、資料を作成する中で営業の窓口が社長や店長である場合と平社員の場合とで説明するサービス内容を分けた方が効果的です。

例えば、社員を成長させたい社長にとって勉強会の開催は効果的ですが、社員には効果的ではない場合が多いです。

平社員に対して営業をかける場合は、勉強会などの自己啓発よりもむしろ、業務の生産性を上げるサービスなどの方が効果的です。
例を挙げると、依頼してすぐ登記に必要な費用を算出してくれるスピード見積もりのようなサービスです。

営業資料が完成した後は、すぐに営業活動を始めてもよいですが、何度かロープレをして実際の営業トークの感触をつかんでおくのがおすすめです。
ロープレをすることで自分の営業トークに足りない点や改善点、営業資料の不足部分に気づくことができます。

なお、営業経験がなく、何を話せばよいのか分からない方には、トークスクリプトの作成がおすすめです。
トークスクリプトを作ることで事前に営業で話す内容が明確になり、初めての営業であたふたすることを防ぐことができます。

営業時はあくまで聞き手に回り、業務で困っていることは何か、自分に何ができるのかをヒアリングし、自分が提供できる価値を最大限アピールすることが大切です。
また、営業訪問時のロープレもそうですが、テレアポの練習も同時に行いましょう。

ステップ②:ターゲットとなる不動産会社を知る

営業に必要な資料の作成やロープレで実践に必要なトークを学んだ後は、営業先となる不動産会社を知り、ターゲットごとの特徴を掴みましょう。

一口に不動産会社と言っても事業内容や規模はさまざまです。

どの営業先に行けば良いという明確な正解はありませんが、ターゲット毎の特徴を掴むことでアプローチの仕方を変えることができます。

営業先になる不動産会社は大きく分けて三つある

営業先としてメインターゲットになる不動産会社は、大きく3つ、大手不動産仲介会社と地場の不動産仲介会社、ハウスメーカーがあります。

開拓する難易度で考えるとハウスメーカーは、比較的入り込みづらい部類です。
理由としては、土地家屋調査士や行政書士などを司法書士と合わせて持っている老舗の事務所が、すでに深い付き合いであるケースが多いからです。

また、大手不動産仲介会社に関しては、登録制のため提携しないと仕事を受注できないデメリットがあります。
「三井のリハウス」や「東急リバブル」などの大手企業では、指定登録司法書士になってはじめて案件がもらえます。
更に、まとまった案件数が保証されている為、競合が非常に多いこともデメリットです。

よって、開業して間もない司法書士の場合は、地場の不動産仲介会社が一番の穴場となります。
地場の不動産会社に数多く通い、たくさん開拓することが、開業後に売上を上げる一番の近道です。

不動産会社のほとんどは大手ではなく地場業者であり、数が多いため、その気になればいくらでも開拓できます。

大手企業になると超レッドオーシャンであり競合も多いため、一つ開拓するのも大変です。
まず売上を少ないところから作っていきたい事務所は、地場の売買仲介会社をたくさん開拓するところから始めるのが効率的でしょう。
理想としては、10社20社程度の地場業者から仕事を受注できると、売上が安定します。

地場不動産会社の特徴

地場の不動産会社の特徴は、営業活動から案件を獲得できるまでの期間が短いことです。
よって、短期的に売上アップを狙えるメリットがあります。

場合によっては、営業に行ったら次の月には案件が貰えるというぐらいのスピード感で売上がつけられます。

また、大手不動産会社のような定期的な協力会社の切り替えがない点もメリットです。
大手だけの案件で大半の売上が立つことはリスクになり得ますが、地場の会社は、入り込めば長期的な取引が可能となります。

地場の会社は、ターゲットとなる数が圧倒的に多いので、開拓できる数が多いことも魅力です。
その中でも狙い目となるのは、開業後間もない売買仲介のベンチャー企業です。
特に元大手不動産出身者でバリバリの営業マンがいる場合は、会社の成長性にも期待できます。

例えば、宅建番号1番の開業5年以内の不動産会社でも、元大手トップクラスの営業マンが数人いれば、会社のレベルはかなり高いといえます。
大手のように営業マンの異動もないので、長期的な取引ができます。
そのような若い不動産会社をたくさん取引先に持っておくと、事務所の売上は、営業しなくても毎年勝手に伸びていきます。

大手不動産仲介会社の特徴

大手不動産仲介会社から仕事を受注したいという事務所向けに大手不動産会社の特徴についても解説します。

結論から言うと、大手の特徴は、会社ごとに異なる取引システムや考え方があるところです。
仕事を受注する難易度も会社によって異なり、営業の仕方も会社によって変える必要があります。

例えば、大手銀行系の不動産会社で家族信託に力を入れている場合、駐車場やテナントを所有するオーナーが顧客に多いため、民事信託や家族信託の話が非常に有効です。

また、社員教育に力を入れている会社の場合、支店長が他社と比べて勉強会が好きな会社もあります。
そのような場合には、定期的な勉強会を提案すると非常に効果的です。

取引のルールも様々であり、店舗ごとで異なる司法書士と取引していたところ、全国統一に変更になるようなケースもあります。

また、これも大手の特徴ですが、物量が多い反面、競合他社が多いため、どうしても単価勝負になりがちです。

よって、社員数が豊富で生産性に自信がある事務所でない限り、あまり売り上げにつながらない可能性があります。

社員数が少ない事務所だと、せっかく案件をとっても対応しきれず、トラブルに発展するケースもあるので注意が必要です。

とはいえ、大手不動産会社でもお互いに良い取引が出来る会社もあるので、取引条件や対応する物量に注意した上で受注を検討するとよいでしょう。

ハウスメーカーの特徴

最後に最もハードルが高いハウスメーカーの特徴について解説します。

特に、大手の分譲住宅メーカーは物量が多い点が一番の特徴であり、求められる質は非常に高いです。

会社によっては、多くの物量をこなすための条件として司法書士が一定数以上いないとそもそも検討の土俵に上がれないケースもあります。

逆に言えば、司法書士の数をある程度集められている事務所であれば、ある程度の物量はほとんど保証できているので営業に行く価値があるといえます。

特に、10人を超える司法書士がいて生産性に自信がある事務所は積極的に営業してみましょう。

ステップ③:不動産会社にアポイントを取る

ステップ②までの内容で営業活動前の事前準備は終了です。

次は、実際に不動産会社を訪問するためにアポイントを取る作業をします。

よって、ステップ③では、実際にアポイントを取るための手順や重要となるポイントについて紹介します。

まず誰にアポイントを取るべきか考える

まず、誰にアポイントを取れば最も成約に近づくのかを考えます。

成約に向けて商談を進める際、商談の仕方も大切ですが、まず一番に大切なのは、誰に営業に行くかということです。

よって、アポイントを取る際も誰に向けて電話をすれば仕事を受注できる可能性が高いのかを知っておきましょう。

結論から述べると、最前線の営業マンや会社の受付ではなく、社長や店長に対してアポイントを取るのが最も効果的です。
理由は、社長や店長が社内的に大きな決裁権を握っており、その人の一存で仕事を発注できるからです。

簡単に言えば話が早いということになります。

また、社長や店長をターゲットに営業をすれば、決裁権があることで早く案件化できる点もメリットです。

よって、営業先の狙いを絞る際、役職のない営業や受付ではなく、まず社長や店長向けに営業活動を行うことでより効率的な営業が出来ます。

※大手の不動産会社ごとの開拓方法、登録司法書士になる方法などまとめておりますのでお問合せ下さい。

営業先リストを作る

誰にアポイントを取るか明確になった後は、効率よく電話数を稼げるようにテレアポのリストを作ります。

リストの作成は簡単で宅建協会の方から宅建業の登録をしている不動産会社をエリアごとに抽出できます。
抽出したリストを基に、会社ごとのホームページを調べて事業内容をはじめ会社概要のチェックをしていきます。

自社集客ホームページの有無やSUUMOやアットホームなどのポータルサイトに物件を載せているか、有料広告を出して載せているかなどを全て調べます。

なお、支店が複数ある不動産会社の場合、店長の名前までは、宅建教会のリストの中には載っていません。
このような場合は、ホームページを1件ずつ確認して店長の名前を抽出していきます。

そうすることで店長に宛てて直接電話して呼び出せるので、アポイント取得に向けてとても効率的です。

また、アポイントを取る会社は、売買をしているのが前提で出来るだけ費用をかけて広告宣伝して会員の売買が多い不動産会社を狙います。

少し大変な作業ですが、テレアポして成約まで効率的に営業できるよう、可能な限りリストを精査し、条件の良い会社だけに電話をかけられる状態が望ましいです。

営業先リストに向けて電話する

営業先リストを作成した後は、ひたすら電話をします。

テレアポをする際のポイントは、あまり難しいことは話さず、自分は司法書士であり、ホームページやウェブ広告の営業ではないことを認識してもらうことです。

実際、司法書士であることを伝えれば大体のケースでアポイントは取れます。
はじめに電話を取るのは営業や受付の場合が多いので、司法書士事務所からの電話であれば、大事そうだと店長さんや社長さんにつないでくれることが多いからです。

社長や店長であれば、司法書士の営業は珍しいということで、よほど忙しくなければ話だけは聞いてくれます。
司法書士は、売買の売却情報を豊富に持っている印象があるので、むしろ会って話をしたいと考える社長や店長も多いです。

よって、司法書士は、他のサービス業に比べてアポイントが取りやすく、およそ20パーセントの割合でアポイントが取れます。
先述しましたが、電話のトークに自信がない方は、トークスクリプトを作成することで電話がスムーズになります。

テレアポはコールセンターに外注することも可能

先述したように司法書士と言うだけでアポイント自体は取れやすいので、テレアポの作業をコールセンターに外注することも可能です。
テレアポを外注できれば、アポイントが取れた不動産会社に訪問するだけなので、とても効率的です。

また、スケジュールをグーグルカレンダーでコールセンターと共有すれば、自動的にアポイントが入ってくる状態を作れるため、訪問する以外に何もすることがありません。

よって、事務所が開設したばかりで他の業務が忙しい方でも、アポイントを自動で取れるため、訪問営業だけに集中することができます。

もちろん事務所の規模や人員によっては、テレアポの外注が必要ない場合もありますが、外注することでより効率的な営業活動が可能です。

因みに一般のコールセンターにテレアポを依頼すると3%~5%がアポ率の平均になってきます。価格は250円くらいでしょうか。

一方で船井総研の提供するテレアポは司法書士営業に特化しているので毎月3000件~4000件程度不動産会社に架電して15%が平均となっておりアポが沢山取れるので新規案件獲得スピードが全く異なってきます。コールセンターも専門性がありますので選定次第で売上は大きく変わる重要ポイントです。

ステップ④:アポイント先に訪問営業をする

アポイントが取れた後は、いよいよ最も肝心の訪問営業、いわゆる商談です。

テレアポはあくまでスタートであり、商談で相手の心を掴まなければ仕事の受注にはつながりません。

ここでは、訪問営業の手順や重要なポイントについて解説します。

成約のために最も肝心な初回アポイント

まず、初回のアポイントで営業訪問する際、営業先への滞在時間は平均しておおよそ30分から60分です。

飛び込みではなく、あくまでアポイントを取って訪問している為、ある程度、話を聞く時間を取ってくれるケースが多いです。

よって、この30~60分の時間でいかにPRを行うかが成約のカギを握ります。

まず、初回の営業であまり好ましくないのは、雑談を多くすることです。

よく勘違いされがちですが、仲良くなったから案件がもらえるということは基本的にありません。

今取引している司法書士に足りない点や求めているサービスについてのヒアリングをした上でこちら側のサービスが良いと思ってくれて初めて案件になります。

よって、雑談話で盛り上がったから案件が来るという考え方は、全くの間違いです。

まずは、相手が困っていることや望んでいるサービスをヒアリングするための時間の使い方を意識しましょう。
そう考えると事務所の紹介なども1~2分程度で問題ありません。

サービスの提案や勉強会の紹介、後は相手が求めていることのヒアリングに最も時間を使ってください。
最後に次回の勉強会の提案とその時に渡したい資料があることを伝えた上で、2回目のアポイントを取るというのが初回営業のポイントです。

事務所概要やサービスについて説明する際のポイント

まず、先述したように事務所の紹介のポイントは長くなり過ぎないことです。
事務所がある場所や事務所の強みを簡単に伝えて話が横道にそれないように注意しましょう。

次に、サービスについて説明する際のポイントは、スピード見積もりや勉強会、土日の対応、所得税の計算代行サービスなど複数ある場合、一つずつ説明しないことです。

複数あるサービスの中で相手が気になるサービスをまずはヒアリングし、それについて丁寧に説明します。

理由は、不動産会社ごとに望むニーズがまったく異なり、ニーズのないサービスを説明するよりも、ニーズがあるサービスに特化して説明した方が効率的だからです。
あくまで相手が興味のある内容だけを説明し、後はヒアリングに徹することで、持っているニーズや、今依頼している司法書士への不満を聞きだすことができます。

勉強会を提案する

最後に、サービスのヒアリングだけでなく相手が社長や店長であれば勉強会の提案が効果的です。

「このような勉強会がありますが、御社の営業さん向けに勉強会をしませんか」という話をします。
大手企業の場合、新人向け研修の実施など、会社規模や事業内容に勉強のニーズは異なりますが、勉強会が開催できることで2、3回目のアポイントにもつながります。

実際に勉強会を開催するか悩んでいても、資料だけ見たいというニーズもあるため、勉強会の提案は必ず行いましょう。

また、勉強会を提案すると、まだ取引していない段階で、頼むのは申し訳ないという不動産会社も多くあります。

基本的に断り文句ですが、そんな時は、「10分程度の短時間で気になった勉強会だけ次回資料を持って説明します」というように会うハードルを下げると効果的です。

あくまで2、3回目の営業に進むことが重要ですので、徐々に仲良くなって、今の司法書士の悩みなどを聞く中で、次の営業にどんどん繋げていきましょう。

ステップ⑤:勉強会を実施する

5つ目のステップは、実際に勉強会を実施することです。

勉強会が実現できたということは、営業した不動産会社が、こちらに期待してくれている証拠です。

顧客との関係性をより深くし、案件の獲得に向けた実りある勉強会を実施するために、以下の内容をぜひ参考にしてください。

勉強会を成功させるポイントは社長や店長の参加

まず、勉強会の開催にあたり大切なポイントは、選んでくれた社長や店長にも勉強会に参加してもらうことです。

理由は、勉強会の開催を社内に提案した社長や店長がいることで、勉強会を盛り上げてもらうことができるからです。

営業の窓口が社長や店長であればなおさらですが、社員だけの勉強会だとよほど意識の高い会社でない限り、あまり盛り上がらない可能性があります。

社長や店長が勉強会に参加していることで、勉強会終わりの質疑応答の際、自分の部下に質問を促してくれる等、勝手にどんどん回してくれるケースが多いです。

その結果、こちらも勉強会を進めやすくなり良い循環が生まれます。
勉強会が盛り上がった結果、「今回無料で実施してもらった代わりに誰か案件を出そう」といった雰囲気になればかなり有望です。

勉強会は、社長や店長に喜んでもらえるサービスなので、積極的に巻き込んで案件を獲得しやすい雰囲気を作りましょう。

勉強会のタイミングや当日意識するべきポイントを紹介

勉強会を実施するタイミングは、社員が集まりやすい平日の勤務後が最適です。
夕方から1時間ほどの長さが理想で、流れとしては、まず営業社員と名刺交換をします。
事前に社長や店長に対して、実施のお礼や、勉強会を有意義にしたい気持ちを伝えておくと、より効果的です。

初対面の営業社員との勉強会は緊張感があり、盛り上がらないことの不安を感じるかもしれませんが、店長と社長が前向きに参加してくれることで成功の確率はアップします。

また、勉強会の最後にはアンケートを必ず取りましょう。

理由としては、アンケートを取ることで、フィードバックをもらえることに加え、それを口実に次のアポイントを取得できるからです。
社長や店長、営業社員にアンケートを取り、感想や次に希望する勉強会の内容など、店長や社長にフィードバックを返すことを目的に次のアポイントを取ります。

また、アンケートを見ていると、今、付き合いのある司法書士に対する不満や求めているサービスを見つけることもできます。

よって、勉強会後のアンケートはさまざまな効果があるので、事前に内容を精査した上で作成し、忘れず実施しましょう。

ステップ⑥:営業社員を個別にフォローする

勉強会を実施した後は、営業社員を個別でフォローします。

まず、お礼のアポイントを取り、取ったアンケートを基に既存の司法書士に対する不満や改善してほしい点、求めるサービスをヒアリングします。
勉強会を実施した後であれば、営業社員もしっかりと時間を取ってくれる可能性が高いです。

また、初対面ではないため、比較的ざっくばらんな話をして本音を聞き出しましょう。

個別フォローする中でサービスを提案する

個別フォローする中である程度の関係性ができてきた後は、ヒアリング内容をもとに営業社員向けにできるサービスを提案していきます。

営業社員向けのサービスは、「120分以内のスピード見積もり」や「取得税の計算代行サービス」などさまざまです。

アプローチブックにできるサービスを載せておき、相手が気になるサービスをどんどん提案します。
サービスの一覧をまとめておくことで、頭を使わずに営業できるため、営業が上手な人と下手な人の差が出ないのでおすすめです。

ニュースレターやメルマガで個別フォローを効率化

サービスを提案してもなかなか案件を取れないケースも当然ながらあります。

そこで、漏れのないフォローを徹底するために、ニュースレターやメールマガジンが効果的です。

ニュースレターは、月に一度、営業先に持っていくことで、訪問するための口実づくりができる非常に良いツールです。

もう一つのメールマガジンは、名刺交換をするたびにメールアドレスをストックしておき、毎月初めに一斉送信することで効率的なフォローができます。

顧客が増えるごとにフォローを続けるのは大変になりますが、上記のようなツールを使うことで効率的で漏れの無いフォローが可能です。

まとめ

今回は、司法書士を開業してからの営業をテーマに具体的な営業手順をメインに紹介しました。

司法書士の開業は、大変と言われることも多くなっていますが、先述したように資格を持っているだけで他の市場より大きなアドバンテージがあります。

正しい営業を実践すれば成功にぐっと近づきますので、今回の内容を参考にぜひ自分の営業活動にも活かしてみてください。

最後に

船井総研では営業研修や不動産会社へのテレアポ、勉強会のテキスト作成などをコンサルティングとして行っております。
こちらのコラムを見てまずは自分でやってみてなかなか思うようにいかないということがございましたら無料経営相談をお申込みください。

これから営業をやるのだけれど、実際にどんな営業をするのかもう少し詳しく聞いてみたいという方でもお問合せ下さい。皆様の売上を増やすきっかけになるよう精いっぱいお話しご提案させていただきます。

問い合わせは下記をクリック!

また家族信託を利用した司法書士の営業について詳しくはこちらからご覧ください。

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この記事を書いたコンサルタント

船井総合研究所 相続グループ

船井総合研究所の士業支援部・相続信託ビジネスグループです。
相続・財産管理業務に注力する会計事務所、法律事務所、司法書士事務所、行政書士事務所の相続周辺業務を中心に経営を考えます。