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目次
会計事務所相続研究会について
会計事務所相続研究会は、相続税申告に取り組まれている事務所様が集まり、売上向上のためのノウハウを学び、情報交換を行い合う研究会です。
8月度の研究会では、『相続業務「高生産性の秘訣」教えます!~相続業務効率化のポイント~』というテーマで、業務効率化を実現されている2事務所様をゲストにお招きしました。
【当日の流れ・コンテンツ】
①税理士4名、スタッフ総勢12名体制で税申告310件/年に対応した事務所様の、相続業務効率化&生産性向上のポイント
②税理士1名、スタッフ総勢3名体制で税申告100件/年に対応した事務所様の、相続業務効率化&生産性向上のポイント
③半年で即戦略になるためのスタッフ育成の仕組みづくりについて
④非資格者スタッフの活用による生産性向上について
⑤生産性向上を加速させるデジタルツール
生産性向上を実現する3つの取り組み
8月度の研究会では、生産性向上を実現するポイントは3つあるとお伝えしました。
①仕組み化(業務標準化)
②分業化(権限移譲)
③デジタルシフト
今回は、上記の3つの取り組みについてお伝えします。
①仕組み化(業務標準化)
②分業化(権限移譲)
相続事務所だけでなく、士業事務所の大きな特徴ですが、仕組み化・業務標準化を実現できていない事務所様は、下記の特徴があります。
・代表または資格者が業務に追われている
・スタッフの育成に時間がかかる、手が回らない
・資格者だけが忙しく、業務が偏っている
・1案件に対し、全ての工程を決まったスタッフが対応しており、特定のスタッフしか業務を把握できない
上記の課題を解決するものとして、
・相続税申告業務工程表作成
・相続業務マニュアル作成
・スキルマップシート作成
が必要になってきます。
【業務工程表】
【業務マニュアル】
【スキルマップシート】
このように業務フロー表にまとめてみると、各資格者に依存した業務というのはあまり多くありません。
まずは、事務所の業務フローを標準化していくことが何よりも重要です。
また、業務標準化したのちは、初心者でもできる体制を築くために、マニュアル化を進めることも重要です。
マニュアル化しておくことで、資格者や正社員が教える時間も削減することができますし、採用した貴重な人財を即日戦力化することも可能になりますので、業務標準化とマニュアル化はセットで進めてください。
③デジタルシフト
デジタルシフトは、事務所のフェーズごとに行うべき施策が異なります。いきなりすべてを行うのではなく、フェーズごとにやるべき施策を厳選することが重要です。
その施策は、以下です。
【フェーズ①】コミュニケーションツール・案件管理ツールなどを導入しての脱アナログ体制
【フェーズ②】集客~業務完了の数値の見える化、適切なデジタルツールを用いてのKPIの管理
【フェーズ③】ファイル管理ツールなどを用いた事務所全体のデジタルシフト
まず、紙やファイル・ホワイトボードで案件管理している事務所様は、チャットツールや、Googleスプレッドシートを用いて案件管理を行うことが重要です。
誰がどの業務をやっているか、コミュニケーションは適切に取れているかどうかを確認することが出来ます。
次に、数値の見える化を行います。恐らく、皆様は担当者ごとに面談の受任率が違う、業務のスピード感が違う、といった課題をお持ちではないでしょうか。
スタッフのどの点に課題があるのか、数値を見える化することで、スタッフ育成にも活用できます。
最後は事務所全体のデジタルシフトです。複数部門があるような事務所様は、クラウドでのファイル管理など、事務所全体のデジタルシフトを推奨しております。
まずは、事務所のデジタルシフトが現状度のフェーズにあるかを確認し、最適なツールの導入を試みてはいかがでしょうか。
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【執筆者:的場 俊太朗】