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  • 軍用地の相続税対策で大きな注目をあびている民事信託

この記事では、軍用地の相続税対策としての民事信託についてお伝えします。
・軍用地の相続問題とは
・民事信託の特徴

会計事務所コンサルタント 岡本 千賀子(おかもと ちかこ)

皆様、こんにちは。相続マーケティングを専門にお手伝いさせて頂いている、
士業支援部、会計グループの岡本千賀子です。

急に一段と寒さが厳しくなりました。みなさまの中にも、
こたつや暖房など、冬支度を始められていらっしゃる方は多いのではないでしょうか?

そのような中、11月でも最高気温が30度という、
「日本一暖かな場所」といえば、沖縄です!

沖縄といえば、基地問題で注目されやすいですが、一方で、
沖縄ならではの投資として「軍用地投資」があります。

軍用地とは、米駐留軍、自衛隊が使用している基地、および那覇空港用地のことをいい、
その所有者は、大部分が民間(個人・法人)となっています。
国はその所有者から土地を借り上げ、借地料を支払っており、
借地料は、総額900億円にも上っているのです。

いま、問題となっているのは、その所有者が高齢化することによる、
軍用地の相続税対策です。

相続人からは

・ご先祖さまから、引き継いだ財産を守りながら、
 子供たちの生活も保証し、孫たちの学費も捻出したい
・浪費癖のある子供が先祖代々からの財産を売却しないだろうか
・結婚を機に相続争いが生じるのではないだろうか


といった、お悩み、心配事のご相談がたえません。

そこでそのような悩みの解決策として、今注目をあびているのが、「民事信託」です。

「信託」というと、「遺言信託」や「投資信託」という言葉を思い浮かべる方が
ほとんどかと思いますが、そのような、銀行や信託銀行が
営業目的で行っている信託は、「商事信託」になります。

商事信託は、大正11年施行の信託法ができて以降、
活発に利用されました。

しかし、さらなる社会経済の発展させる目的で、
平成19年、新信託法が設立されました。
そこで、信託を多様な形で利用、活用するという要請にこたえるため、
新しくできたのが、「民事信託」なのです。

法改正からの歴史が浅いために、全国的に民事信託の活用事例が少なく、
積極的に取り組んでいる税理士や司法書士が少ないといえるのが現状です。
しかし、軍用地の所有者が多い沖縄では、
この民事信託を活用した相続税対策が先進的であるといえます。

では民事信託は一般的な資産継承とはどこが違うのでしょうか?
相続人が元気なうちから本人に代わり財産の管理・処分を託すことができる
本人の判断能力低下後における財産の管理処分を託すことができる
本人死亡後の資産の承継先を自由に指定できる
という点が違いとしてあげられます。

民事信託の主な特徴としては、

(1)遺言により受託者・受益者を幅広く指定できる
(2)成年後見制度を補うことが可能
(3)相続発生時にもスムーズな財産管理が可能
(4)生前から遺言効果が発揮できる
(5)法定相続の概念に囚われない資産継承ができる
(6)不動産の共有問題など将来の争族への予防に活用できる


ということがあげられるのです。

沖縄の軍用地だけでなく、全国的に、不動産を所有している不動産オーナーや、
農地をお持ちの方であれば、民事信託の需要は高まってくると考えられます。

今後、相続の案件、税申告の案件を増やしていく中で、
税理士も民事信託の切り口が必要になってくるでしょう。

我々船井総研会計コンサルティンググループも、
民事信託のマーケティングをサポートしております。

『相続は「争族」になる』と、よくメディアでは報道されますが、
エンドユーザー様のお声をきくと、本当に「争族」になりかねないお話しばかりです。

『相続税の対策』よりも、『「争族」をいかに回避するか』に役立つ商品が
本当のニーズであり、そのニーズにこたえることができる商品をご提案させていただきます。

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会計事務所コンサルタント 岡本 千賀子(おかもと ちかこ)

岡本 千賀子(おかもと ちかこ)




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この記事を書いたコンサルタント

岡本千賀子

大阪府出身。

国内証券会社を経て、(株)船井総合株式会社へ入社。

現在は、会計事務所の相続マーケティングに従事している。
前職での営業のノウハウや資産家への商品提案力を強みにし、WEBマーケティングやチャネル開拓を得意としている。