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  • ◤信託・生前対策 受任力アップ #02◢ ヒアリングシート・提案書はこうつくる!章立て&チェック項目をご紹介

この記事では、民事信託、生前対策分野の受任力アップのポイントを知ることができます。
1.生前対策コンサルティングの面談フローは3ステップが基本!
2.ヒアリングシートには○○○をヒアリングする項目を入れましょう
3.必ず活用したい「提案書」の章立て・項目・記載内容とは?

前回に引き続き、民事信託、生前対策分野のマーケティングでキモとなる「受任力」をテーマにお送りいたします。
このような課題をお持ちの先生は、ぜひご一読ください!

● 受任力は才能やセンスだと思う
● そもそも、ご自身や所員の”受任率”を把握できていない
● 特に受任力を意識しなくてもこれまで受任できている

目次

◤ 生前対策コンサルティングの面談フローは3ステップが基本!

先生方は、民事信託や生前対策をお客様に提案する際、どのような「面談フロー」を組んでいますか?

相続手続きの場合は、基本的に、面談回数は1回で済むことがほとんどです。
一方で、潜在的なリスクに対するサービスである民事信託、生前対策コンサルティングの場合、受任するまでに、最低でも3回接触することを基本にします。

1回目:リスク訴求・・・財産凍結などのリスクをしてもらう。前提となる情報の提供
2回目:ヒアリング・・・お客様の家族関係、財産状況、健康状態を詳細にヒアリング
3回目:提案書にもとづくご提案・・・ヒアリングをもとに提案書を作成しクロージング

もちろん、遺言作成など単価10万円の商品にこの工程をふむのでは、工数が合いませんので、しっかりとした「高単価コンサルティング商品」を持っていることが前提です。

◤ ヒアリングシートには○○○をヒアリングする項目を入れましょう

2回目の接触ポイントである「ヒアリング」が、受任を左右する一番重要な工程です。
具体的なスキームの説明や提案は次の面談で行いますので、この時点で提案や受任までもっていく必要はありません。「ヒアリング7割」を意識し、提案書をつくるうえで必要な情報を、抜けもれなくヒアリングします。

この際、必ずヒアリングシートを使用します。日によって、また、担当者によってヒアリングの質が変わってしまうことや、抜け漏れを防ぐためです。

すでに使用されている先生方も多いとは思いますが、基本的な家族関係や財産状況のヒアリング項目の他に、以下の項目が含まれているかどうか、改めて確認をしてみてください。

❏ 生前対策のリスクチェック表

  • 家族関係に関するリスクチェック(疎遠・不仲・介護など)
  •  財産状況に関するリスクチェック(相続税・遺留分・共有名義など)
  • 健康状態に関するリスクチェック(年齢・物忘れ・障がいの有無など)

❏ ご本人・家族の思いの整理

  • どのような未来を実現したいか

❏ 生命保険の状況把握

  • 親の生命保険の契約内容の把握有無など

❏ 面談備忘録・TODOリスト

  • 次回面談日または連絡日
  • 双方の準備物や確認事項(課税明細の送付など)

リスクの部分を細かくヒアリングであぶりだす作業や、想いの整理まではしていないケースが多くみられます。

また、生前対策において、積極的に連携してゆきたい「生命保険業界」とのネットワークを強化するうえで、ヒアリングの際に、生命保険に関する簡易的なチェック項目をいれることをおすすめします。

そして、非常に重要なのが「面談備忘録・TODOリスト」です。次の接点機会を損失しないよう、顧客にボールを投げっぱなしにならないよう、面談の最後に、必ず次回のアポイントやアクションを決めるようにします。

◤ 必ず活用したい「提案書」の章立て・項目・記載内容とは?

民事信託や生前対策コンサルティングの受任が安定している事務所様は、必ず「提案書」を活用しています。

提案書は、先のヒアリングシートと紐づいていることと、ひな型のパターンを用意しておくことで、作成時の工数を削減することがポイントです。

ぜひ活用していただきたい提案書ですが「どのような内容にすればよいかわからない」といったお声をよく聞きます。
以下を参考に、ワードやパワーポイントなどで作成してみてください。

01. 表紙
 a. メッセージ・・・亡くなった後のことだけでなく、長生きを応援する、安心できるシニアライフの実現に向けてご提案すること

02. ご家族のご状況
 a. 親族関係図
 b. ご家族関係で想定される「リスク」

03. 財産のご状況
 a. 財産一覧
 b. 財産のご状況から想定される「リスク」

04. ご相談者様とご家族が実現したいこと(ご家族・ご本人それぞれの視点で)
 a. 老後の暮らしについて
 b. もし認知症やご病気になったときの財産管理や生活のこと
 c. お亡くなりなった後のこと(いわゆる納税・節税・争族対策)

05. 生前対策の比較一覧表
 a. 生前対策に関する商品(※)の制度上のメリット×デメリット
  ※ 遺言・後見・信託・贈与・不動産活用・保険活用・身元保証など

06. ご提案する生前対策のスキーム
 a. 5Wに沿って整理
   i. Why(なぜ):対策すべき理由と、スキームの選択理由
   ii. What(なにを):対象とする財産・解決すべきリスク
   iii. Who(だれが):スキームに関係する人、利害関係者
   iv. When(いつ):対策をすべきタイミング・時期
   v. Where(どこで):場所( 遠方の土地や家族がいる場合など)

07. お見積り・スケジュールの提示
 a. 2Hを明確にする
   i. How much(いくら):お見積り
   ii. How to manage(どのように):のサポート体制・業務フロー・納期

08. 結び
 a. 最後に、専門家からのメッセージ
   i. お元気な今、対策「すべき」であることを明確に伝える
    ※どうしますか?はNG
   ii. ご自身の生活や、ご家族の幸せを一緒に実現してゆくことを訴求

ページ数としては、パワーポイントであれば10スライドほどになるかと思います。
一度、作成をしておけば、固有情報(財産状況やお名前など)を修正することで、活用できるものになります。

・・・・・

いかがでしたでしょうか?

コンサルティングスキルの高い不動産や生保業界など、他業種と関わりながら、顧客に積極的にサービスを提案してゆく上で、受任力について改めて体系的に考えていただければと思います。

また、民事信託・生前対策分野で「他業種への営業」を体系的に実施し、
大きな成果を上げている司法書士法人ファミリア様の手法や取り組み事例をこちらのセミナーでお伝えします。

最新の受任力や営業力アップのノウハウを知りたい!という先生は、ぜひ一度、ご覧ください。

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◤参加費
・一般価格 10,000円 (税込 11,000円)/ 一名様
・会員価格 8,000円 (税込 8,800円)/ 一名様

◤開催日時 ※コロナウィルスの影響をふまえ全日程オンラインでの開催です。
2021/04/17 (土) 13:00~16:30 @オンライン
2021/04/21 (水) 13:00~16:30 @オンライン
2021/04/24 (土) 13:00~16:30 @オンライン
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皆様のご参加、お待ちしております!

【執筆者:廣瀬 大悟】

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この記事を書いたコンサルタント

廣瀬大悟

長野県上田市出身。横浜国立大学大学院修了。
株式会社船井総合研究所に入社後、環境エネルギー分野におけるBtoBマーケティングを専門とするコンサルティングに従事。
現在は、士業事務所を専門とし、BtoCおよびBtoBマーケティングに特化したご支援を行っている。特に、「民事信託」を活用した相続・生前対策関連事業の立ち上げ、業績アップに注力している。
超高齢社会において、士業事務所が提供するリーガルサービスのさらなる価値向上をモットーに、全国の士業事務所をサポートしている。