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  • 【相続事務所にコロナ禍への適応方法】攻めと守りのタイミングの見極めが重要

この記事では、コロナ禍における相続事務所の適応方法について解説しております。
①今の状況に最適な取り組み方法をいち早く見つけて実践する
②とにかく動き、新たなことにチャレンジして最適な【解】をいち早く見つけ実践すること
③競合が少ないタイミングにこそ攻めて、競合が増えるタイミングで守る

早いもので2021年を迎え、かなり経ちましたが、本年も宜しくお願いいたします。

先生方は、今年良いスタートが出来ていますか?また、今年は事務所経営としてどんな年にする、どんなことに挑戦するかなどを決めていますか?

既報の通り、東京を中心に一都三県で緊急事態宣言が出されるなど、コロナウイルス感染拡大は更に増加をしており、終息に向かう気配はありません。評論家の話では、夏以降にワクチンが一般に普及して収まっていく可能性が高いという話をしているようですが、当分はこのような状況が続いていきそうです。

昨年度の4~5月などの全国で緊急事態宣言が出された後、相続分野におけるご支援先&会員事務所様における問合せ、受任件数も例年の60~70%にまで下がる事務所様もありましたが、今年はそこまで減少することはないものの、やはり相続分野には大きな影響が出ること必至です。

目次

こんなタイミングだからこそ攻める!

そんな中、我々船井総研コンサルタントがご支援先にお伝えしているのは、WEBサイトの広告費を更に上げ、相談会も感染に細心の注意を払いながら積極的に開催しましょう、という事です。むしろ積極的に攻めよう、と。

というのもこの状況は「コロナ感染拡大」による【一過性】の事象では決してなく、「元の世界」に戻ることなどないからです。
今、必要なことは「コロナ感染が収束することを待つ」ことではなく、「今の状況に最適な取り組み方法をいち早く見つけて実践すること」です。

スシローが過去最高売上を出し、くら寿司が赤字転落した「明確な理由」(https://gendai.ismedia.jp/articles/-/78326

一か月前このような記事を目にしました。とても面白かったですが、ドキッとさせられませんか?大事なことは「取組みスピード」で、気付いた時には競合と圧倒的な差が産まれているのです。

今後4~5年後に取り組んでおくべきことかどうか?

こんな時代でも過去最高の成長を見せる企業も存在しますが、我々のご支援先や会員事務所様でも、昨年度過去最高の売上に成長した事務所様は総じて「とにかく動き、新たなことにチャレンジして最適な【解】をいち早く見つけ実践すること」をしていました。

相続分野では一例として

・相続相談会の継続:感染防止の取組みをしっかり訴求することで集客数減少を最小限に。集客数は例年の7割程度まで下がっているが、受任確度が高い顧客も多く、受任数、売上見込みは例年度とさほど変わらなかった

・WEB面談の継続:殆どの事務所は続けなかったが、成功事務所では現在、全問合せの1~2割はWEB面談。販促エリア拡大に成功している

・デジタルシフトの強化:kintoneなどデジタルインフラに投資を行い、現場にはかなりの負担があったものの、今ではスタッフの業務作業も定着、生産性向上はもちろん、タイムリーな数値把握が可能になり、経営がもっとしやすくなった

・テレワークの実践:自宅勤務を可能にしたことで、転勤や介護を理由に退職を希望するスタッフの継続雇用。優秀なスタッフの流出を防ぐことが出来た

「今必要だから」という観点では、一次的に上手く行かないと辞めてしまうのですが、上手く行かせるポイントは「今後4~5年後に取り組んでおくべきことかどうか?」を問い、「Yes」であれば、経営者主導で無理やりでも実戦し、定着させることで「No」であれば今も、これからもやらないと絞ることです。

競合が少ないタイミングにこそ攻めて、競合が増えるタイミングで守る

恐らく昨年度と比較して考えても、コロナ感染が少しずつ収まってくる春先、夏以降に冬場にできなかった販促活動を最大化させようと考える企業が殆どですが、そのタイミングは競争過多で埋もれてしまい、結果も出しにくいです。

殆どの競合が販促活動をやめてしまうこのタイミングこそ攻めて、いち早く今の状況にあった最適な取組みの形を見つけるためにデータを集めることが最も大事なことです。失敗は、「取り組んで成果が出なかったこと」ではなく「データが取れず、改善が出来なかったこと」です。例え、集客が出来なくても、次回開催の為の改善点が見つかれば成功な訳です。

ぜひ、先生方には今年一年間、新しい取組みにチャレンジし続ける年にしていただきたいと思います。我々も、そんな先生方のチャレンジを応援できるように、全国の先生方の様々な取組みを集約し、先生がたの取組みに必要な情報を提供して参りますので、今年も宜しくお願いいたします!

 

【執筆者:川崎 啓】

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この記事を書いたコンサルタント

川崎啓

士業支援部 相続・信託ビジネスグループマネージャー シニア経営コンサルタント。
2009年、早稲田大学卒業後、新卒で株式会社船井総合研究所に入社し、司法書士事務所向けコンサルティングチームへ。相続専門支援を担い、2019年4月より士業支援部 相続・信託ビジネスグループのマネージャーに就任。
現在は税理士、司法書士、法律事務所の中で相続・財産管理分野に注力される事務所の経営サポート全般を行っている。
自身のミッションは、相続手続対応はもちろん、相続・生前対策を普及させる士業事務所創りを全国各地で支援することで世の中の相続問題解決を支援すること。事務所業績アップはもちろん、相続市場における士業事務所の地位の向上を後押しするため、日々経営サポートに励んでいる