![【相続の面談マニュアル/第4回】ヒアリング事項のまとめ・リスク検証 イメージ](https://sozoku-samurai271.funaisoken.co.jp/wp-content/uploads/2021/05/column-3-600x400.jpg)
いつも当メールマガジンをご覧いただきありがとうございます。
相続分野のコンサルティングをしております、船井総研の廣瀬と申します。私は特に、相続の面談・受任力アップ研修に力をいれており、これまで数多くの研修やロールプレイングをご依頼いただいてきました。
今回、研修やロールプレイングでお伝えしている「面談のポイント」をマニュアルとして整備しましたので、全6回に分けてその内容をお送りいたします。
第4回は「ヒアリング事項のまとめ・リスク検証」です。
前回の内容は、こちらのコラムをご覧ください。
【第1回】
https://sozoku-samurai271.funaisoken.co.jp/uncategorized/post-8004
【第2回】
https://sozoku-samurai271.funaisoken.co.jp/inheritance/post-8021
【第3回】
https://sozoku-samurai271.funaisoken.co.jp/inheritance/post-8043
目次
ヒアリング事項のまとめ・リスク検証が必要な理由
相続の面談では、お客様の事情やご家族関係、第三者との関係性を丁寧にヒアリングすることが重要です。しかし、ここで得た情報を「まとめる」時間をしっかり取らないまま、次の提案フェーズに進んでしまうケースも少なくありません。
特に相続に関連するサービスは専門性が高く、料金も高額になることが多いため、お客様との間に「情報ギャップ」が生まれやすい分野です。このギャップを埋める作業として、ヒアリング事項の「まとめ」と「リスク検証」が欠かせません。
【情報ギャップを埋める重要性】
多くのお客様にとって、相続や資産管理の分野はなじみが薄いものです。そのため、専門家側が想定するリスクや解決方法が、お客様には「ピンとこない」という状況が起こりがちです。このような情報ギャップを放置したまま商品提案や料金説明をしてしまうと、提案の価値が伝わらず、受注には結びつきません。
【お客様の不安と期待を整理する】
相続に関するサービスの本質は、法律や手続きだけでなく、「お客様の不安を解消し、期待に応えること」です。
「家族間で揉めることなく手続きを進めたい」
「資産を守り、次世代にスムーズに引き継ぎたい」
「将来の認知症などにも備えておきたい」
こうしたお客様の思いを把握し、それを阻害するリスクを整理することが、信頼関係を深める鍵になります。
【リスクを整理しないと起こり得る問題】
ヒアリング後にリスクを整理せず、そのまま商品提案に進んでしまうと、次のような問題が発生する可能性があります。
・提案の価値が伝わらない:お客様が「なぜこのサービスが必要なのか」を理解できない。
・後からのトラブル:お客様が想定していなかったリスクが現実化する可能性がある。
では、どのように情報をまとめ、リスクを訴求すればよいでしょうか?
ヒアリング事項のまとめ・リスク検証を行う際のポイント
ヒアリングのまとめとリスク検証を行う際には、いくつかのポイントを押さえることで再現性をもった面談サービスが実現します。以下では、その具体的な方法をご紹介します。
1. ヒアリングシートに「枠」を追加する
ヒアリング時に利用するシートには、「お客様の思い」と「リスク整理」の欄を設けておくと便利です。メモだけに頼ると重要なポイントを見落としがちですが、シートに項目を用意しておくことで効率的に整理できます。
このようなヒアリングシートを使用することで、以下の効果が期待できます。
・お客様の要望やリスクを漏れなく把握できる。
・面談後に情報を振り返りやすくなる。
2. リスクを可視化する
ヒアリングで得た情報を基に、お客様にとってのリスクを具体的に伝えます。例えば:
・争続のリスク:相続手続きが不十分だと、家族間で争いが発生する可能性がある。
・数次相続のリスク:対策をしないまま時間が経つと、次の相続が発生し手続きが複雑化する。
・認知症発症のリスク:本人の判断能力が低下すると、資産管理や意思決定が困難になる。
このように具体的な事例を交えながら説明することで、お客様にリスクの現実味を感じていただけます。
3. リスクチェックリストや事例資料を活用する
面談時にリスクチェックリストや事例集(セミナーテキストのスライドや、新聞記事など)を活用することで、さらに理解を深めることができます。
例えば:
・「こんなケースでは家族間でトラブルが発生しました」という実例。
・「相続登記の義務化」など、最近の法改正や社会情勢を反映した資料。
・相続の時事やトラブルに関する新聞記事のスクラップ集。
これらのツールを使うことで、お客様が「自分にも当てはまる可能性がある」と感じやすくなります。
4. お客様の「思い」を再確認する
リスクを整理した後は、「お客様が実現したいこと」を改めて確認します。
「家族が安心して暮らせる環境を整えたい」
「揉め事を避けたい」
「資産を有効に活用して、次世代に引き継ぎたい」
専門家にとっては「当たり前」に思えるかもしれませんが、お客様にとっては人生に数回で、絶対に失敗したくない出来事です。こうした思いを再確認することで、お客様が「自分が目指すゴール」を意識できるようになります。
5. サービスの価値を丁寧に伝える
最後に、整理したリスクとお客様の思いをもとに、サービスの価値をわかりやすく伝えます。
「このままでは起こり得るリスク」
「それを防ぐための具体的な対策」
「サービスを利用することで得られるメリット」
これらを丁寧に説明することで、お客様が、このあとのクロージングで提示される相続・生前対策サービスの「本質的な価値」を理解しやすくなります。
こちらの内容については、次回のメールマガジンで詳しく解説します。
まとめ
相続面談では、ヒアリングした内容をしっかりと整理し、リスクを具体化することが信頼関係の構築や受注のカギとなります。そのためには、ヒアリングシートやリスクチェックリストなどのツールを活用し、丁寧に情報をまとめていくことが重要です。
お客様の不安に寄り添いながら、「実現したい思い」を叶えるサポートを提供していきましょう。これが士業事務所の大切な使命です。
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