目次

2024年以降の士業業界はどうなるのか?

日本国内では人口減少に伴い、人手不足は深刻化していき、全国的にも労働力が不足されること懸念されています。

士業の業界も「採用しようとしてもなかなか採用ができない」という事務所も非常に多く「人材採用が難しい」という課題を抱えている事務所もいらっしゃるかと思います。

また、紙ベースの業界であることから生産性が低くなりやすく、業種によっては代行要素が強いものを主な業務として取り扱っている業種も多く存在します。

そんな中で士業業界は今後どうなっていくのかを今回のコラムでは解説いたします。

士業業界の今後は?

士業事務所の大きな課題は、アナログが基本となり「生産性が低い」という点です。
さらに資格者や経験者の労働時間が長くなってしまうということもあり、未経験者を即戦力化していける仕組みを持っている事務所はまだまだ少ないのも事実です。

実際に士業の業界は、以下のような状態が今後も続き、現状の業界スタンダードが続いてしまうと課題が深刻化していくことでしょう。

・ポイント①
少子高齢化の影響で士業業界も人手不足が深刻化

・ポイント②
低単価でかつ代行要素が強い業務は自動化・AIが代行

・ポイント③
アナログがベースとなる業界であるため、残業時間が伸び生産性は低下

・ポイント④
生産性が低く、人材の採用が出来ない事務所は淘汰

伸びている事務所は何を取り組んでいるのか?

いま伸びている士業事務所はいったいどういった取り組みをしているのかというと、

相続分野においては、以下4点になります。

①紹介に頼らない自社集客の仕組みづくり(HP、セミナー相談会)
②案件進捗と顧客情報を管理するシステムで生産性&付加価値アップ
③金融機関との業務提携
④事業承継分野への参入

など取り組まれている事務所が多く、新しいことにチャレンジしている事務所が伸びています。

また、登記分野においては

①ハウスメーカーではなく不動産仲介会社を開拓
②営業が成功する仕組みを導入(コールセンターを活用・営業専任者の採用)
③営業担当者を採用して営業を仕組化

など、紹介先を増やす動きを「属人的な営業」ではなく、「誰でもできる営業」を仕組化し、代表しかできないというモデルから誰でもできるという形に変えている事務所が伸びています。

今回は相続と登記(営業)の分野をピックアップして触れましたが、伸びている事務所の特徴はひとつで
「良いと思ったことを続ける、やりきる」という事と、最新の情報をしっかりキャッチアップできる事務所が伸びるとい言えるでしょう。

2024年以降これからの士業事務所に求められること

これからの士業において求められることは、3つです。

①集客と業務処理でデジタルとテクノロジーを活用
②顧客ニーズを把握してより顧客志向を追求した体制を構築
③○○依存から脱却した生産性の高い事務所づくり

事務所のエリア、競合環境、強みによって取り組みの優先度は変わりますが、激動の中だからこそ今できることをしっかりと優先度をつけて考えることが重要です。

また、ここ数年で売上が増えているからというのは、非常に危険で「持続的に成長しているか」が非常に大事です。

持続的に成長しているかというのは、売上だけではなく幹部人材や従業員の成長も意味します。これから現状維持や毎年微増しているから安心というのは非常にまずく、いかに持続的な成長を継続していけるかを事務所の経営戦略として規模問わず考えることが求められます。

事務所の「今の立ち位置」や「最新情報を整理したい」という事であれば、弊社コンサルタントにお気軽にお問い合わせください。

相続に注力したい事務所様向けの無料相談 無料ダウンロード 相続専門士業向けメルマガ配信中!

この記事を書いたコンサルタント

船井総合研究所 相続グループ

船井総合研究所の士業支援部・相続信託ビジネスグループです。
相続・財産管理業務に注力する会計事務所、法律事務所、司法書士事務所、行政書士事務所の相続周辺業務を中心に経営を考えます。