本日は、以下の3点から「事業承継マーケットの現状」についてお伝えさせていただきます。
(1)事業承継は成長マーケット
(2)IT化やAI化が進んでも確実に生き残る分野
(3)士業が取り組むべき最新の事業承継支援とは
いつもコラムをご覧いただき、ありがとうございます。
船井総合研究所の篠原です。
本日は、以下の3点から「事業承継マーケットの現状」についてお伝えさせていただきます。
(1)事業承継は成長マーケット
(2)IT化やAI化が進んでも確実に生き残る分野
(3)士業が取り組むべき最新の事業承継支援とは
(1)事業承継は成長マーケット
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事業承継とは、会社の経営を現経営者から次の担い手、つまり後継者に引き継ぐことをいいます。
一言でいいますと、「社長の交代」です。
事業承継は時流であり、成長マーケットです。
令和の時代はまさに、事業承継の時代といっても過言ではないかもしれません。
中小企業庁のデータによれば、経営者交代率が1975年~1985年平均では4.97%であったのが、
2000年~2011年平均3.48%にまでに下がっており、
長期に渡り下落傾向であることが分かります。
これは多くの企業において、社長の交代、
つまり、事業承継が行われていないことを示しております。
その結果、経営者の平均年齢のピークも20年間で47歳から66歳へと移動してきており、
年々、経営者高齢化が進んでいることになります。
実際の経営者の平均引退年齢は、中小企業の事業承継に関するアンケート結果おいて、
近年では中規模企業では67.7歳、小規模事業者では70.5歳となっており、
2020年頃には数十万人の団塊経営者が引退時期に差しかかるといわれています。
つまり、事業承継が如何に今後成長していくマーケットかが分かります。
しかし、その需要に対して事業承継の支援者が足りていません。
そのような状況の中、今後の事業承継を先導していくのは、
専門家である士業の役割ではないかと感じております。
しかし、事業承継もIT化やAI化が進み、影響を受けるのではないでしょうか?
(2)IT化やAI化が進んでも確実に生き残る分野
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事業承継はIT化やAI化が進んでも、確実に生き残る分野です。
その大きな理由の一つが、コミュニケーションが必要だからです。
そして、これはITやAIが苦手とする分野になります。
日本の99%の会社は中小企業にあたり、日本の経済・雇用を支えております。
その技術や技能、伝統といったものは日本にとっての大きな財産になります。
つまり、中小企業の事業承継とは、日本社会にとっての最大のテーマの一つと考えられます。
では、実際に中小企業の事業承継においては、どのような形が一番多いのでしょうか?
事業承継は、大きく以下の3つの分類に分けられます。
1.親族内承継
2.従業員承継
3.M&A
近年でこそ、M&Aという言葉をよく耳にしますが、
数ある中小企業の事業承継で多いのは圧倒的に「親族内承継」になります。
いわゆる、親から子への経営権の承継になります。
しかし、これがスムーズに行われていないのが現状の大きな問題です。
では、その理由はどういったことにあるのでしょうか?
実は、驚くことに家族間でのコミュニケーションがうまく取れていないケースが多いのです。
家族内での話し合い、「家族会議(ファミリーワークショップ)」が出来ていないが故に、
事業承継が進んでいないという状況があるのです。
そこで、第三者がこの調整役として介入していく必要があるのです。
つまり、中小企業の事業承継においては、
「家族会議(ファミリーワークショップ)」のファシリテーターが必要であり、
事業承継に取り組む士業にとっては、
そのためのコミュニケーション能力が重要ということになりそうです。
それでは、今後、事業承継の支援にどのように士業は取り組むべきなのでしょうか?
(3)士業が取り組むべき最新の事業承継とは
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士業が取り組むべき最新の事業承継とは、ガバナンスを構築した上での事業承継の支援です。
事業承継は、その後の企業の継続と成長のために行われるものです。
事業承継が完了したら、それで終わりではありません。
つまり、事業承継の支援においては、その後の成長を見据えることが必要となってきます。
そして、企業成長のための重要なことの一つが、ガバナンスの構築です。
親族内承継でいえば、家訓といってもいいかもしれません。
しっかりとしたガバナンスを構築することが、
企業のその後の成長に繋がっていくことになるのです。
事業承継は、人の死と同じく、企業にとっては必ずその時がやってくるものです。
永続的な企業の継続と発展をしていくためには、誰かがこれを支援していかなければなりません。
しかし、現状はその支援者が足りていない状況です。
事業承継の支援は、日本の経済・雇用・技術といったものを守り、
それを次世代に繋げ、成長させることにもなり、大きな社会貢献になります。
そして、それを専門家である士業が中心となって取り組むことに大きな意義があります。
以上の理由から士業事務所が如何に事業承継に取り組むべきかをまとめます。
(1)事業承継は、時流であり成長マーケットである
(2)IT化やAI化が進んでも確実に生き残る分野のビジネスである
(3)事業承継の支援者が足りておらず、それは専門家である士業の役割である
そこで、
上記に連動する内容が研修で学べます。
それが、11月9日(土)、12月7日(土)、1月18日(土)の全三回から構成されます
「事業承継実務研修2019<完全版>」です。
<Point.1>事業承継の基礎知識を一気に復習
<Point.2>先代と後継者を繋ぐためのコミュニケーション
<Point.3>ファミリーガバナンスの手法
これから事業承継という大きなマーケットにおいて、
川上に立ち、成功を掴むためにもご興味ある方は是非下記よりご参加下さい。
皆様のご参加、心よりお待ちしております。
最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。