• HOME
  • コラム紹介
  • 【相続の面談マニュアル/第3回】アイスブレイク~全体工程の把握

全6回で【メルマガ版 相続の面談マニュアル】をお送りします。
第1回:アイスブレイク~全体工程の把握
第2回:相続人・家族関係のヒアリング
第3回:相続財産のヒアリング
第4回:ヒアリング事項のまとめ・リスク検証
第5回:サービス紹介・価格提示
第6回:クロージング

相続専門コンサルタントが面談者育成についてのご相談を承ります(無料/60分)。

無料経営相談はこちらから

いつも当メールマガジンをご覧いただきありがとうございます。

相続分野のコンサルティングをしております、船井総研の廣瀬と申します。私は特に、相続の面談・受任力アップ研修に力をいれており、これまで数多くの研修やロールプレイングをご依頼いただいてきました。

今回、研修やロールプレイングでお伝えしている「面談のポイント」をマニュアルとして整備しましたので、全6回に分けてその内容をお送りいたします。

第2回は「相続財産のヒアリング」です。

目次

相続サービスにおいて「面談」が重要な理由

相続という商品・サービスは「面談」で大きな差が出ます。

具体的には、
・受任率
・受任単価
・LTV(追加で受任になるサービス群)
・顧客満足度
・リピーター率

といった数値に大きな差が出ます。
これらの数値は事務所の売上や生産性を大きく左右しますので、相続分野で業績を上げる最大のポイントは「面談」といっても過言ではありません。

相続の面談を因数分解すると、以下の6つ工程に細分化されます。
① アイスブレイク~全体工程の把握
② 相続人・家族関係のヒアリング
③ 相続財産のヒアリング
④ ヒアリング事項のまとめ・リスク検証
⑤ サービス紹介・価格提示
⑥ クロージング

今回は、③ 相続財産のヒアリングについて解説していきます。
前回の内容は、こちらのコラムをご覧ください。
【第1回】
https://sozoku-samurai271.funaisoken.co.jp/uncategorized/post-8004
【第2回】
https://sozoku-samurai271.funaisoken.co.jp/inheritance/post-8021

相続財産ヒアリングのポイント

相続財産についての情報には、専門家として提案できるサービスに関する様々な情報が含まれます。できる限り多くの情報をテーブルの上に出すためにも、相続財産の抜け漏れがないよう、以下の点をお客様に伝えたうえでヒアリングを開始します。

・相続税申告の有無が変わること
・相続税の税額が変動し、再申告が必要になること
・後から発見された財産を含めた遺産分割協議のやり直しが必要になること

このマインドセットがあるかないかで、ヒアリングのスムーズさが大きく変わります。

ヒアリングに入ったら、以下の点に注意しながらヒアリングを進めるましょう。
□ 相続財産チェックリストを利用し相互に確認する
財産の抜け漏れを防ぐため、よくある財産を一覧にしたチェックリストを使用しながら、依頼者と相互に確認を行います。

□ 不動産に関する詳細なヒアリング
特に、路線価の影響を受ける土地、それらを含む不動産などの財産については、できる限り詳しい情報を引き出すことが重要です。広さ、場所、利用状況を必ず確認します。

□ 不動産の活用方法や今後の方針の確認
不動産売却の検討有無や、家族信託の必要性を判断するために、今後の不動産の活用方針を必ず確認します。

□ 相続人の資産状況の確認
忘れがちですが、相続人(特に配偶者)が高齢である場合、その方の資産状況も合わせて確認します。これにより、二次相続の対策や相続後のマネープランについて、保険や不動産売却の提案が必要かどうかを見極めることができます。

□ 見落としがちな財産の確認
生前贈与、貸金庫、名義預金など、一般の方が見落としがちな財産についても、漏れなく確認します。

このような丁寧なヒアリングを行うことは、決して「迷惑なこと」ではなく、信頼して任せることができる専門家であることを訴求することに繋がります。
ヒアリング前にマインドセットをしていますので、安心して「根掘り葉掘り」「徹底的に」ヒアリングをしましょう。

ヒアリングのなかでお客様に伝えること

相続財産のヒアリング時にはお客様から、「相続税はいくらか」「税理士に頼むといくらか」といった質問がよく出ます。これらの質問に対して、
・基本的な相続税の説明ができること(一般的な控除額など)
・提携している税理士の料金体系を説明できること
が重要です。これらの質問に答えられないと、「様々な手続きの相談窓口として依頼する専門家」として、信頼してもらうことが難しいためです。
そして、相続税がかかる可能性がある場合には、相続税の試算を提案し、相続税の申告期限から逆算したスケジュールを伝えることも重要です。

また、不動産の売却や活用が必要な資産状況の場合、不動産の実税価格と評価額は異なることを伝え、無料査定を行い、資産価値を正確に把握する必要性を伝えます。

そして相続財産のヒアリングを通じて、相続の専門家による第三者的かつ中立的な財産調査が非常に重要だということを必ず伝えましょう。家族の誰かが財産調査を行うことは、大きなリスクをはらみます。相続人間の疑心暗鬼を生んでしまったり、財産の把握が不十分であったり、遺産分割協議がスムーズに進まないばかりか、相続争いのリスクも高まります。
専門家が財産調査をし作成する財産目録に基づいて遺産分割協議を進めることで、トラブルを未然に防ぎ、申告期限や将来の二次相続に対する適切な判断を行うことが可能となります。

ヒアリングの時間をとおして、このことを、しっかりとお客様にお伝えすることが非常に重要です。

まとめ

今回は、相続の面談における「相続財産のヒアリング」についてお伝えしました。

相続財産のヒアリングを通じて、相続税申告、不動産売却、家族信託といった提案の種を見つけることに加え、専門家による財産調査と、それに基づく遺産分割協議を行う重要性を理解してもらいましょう。

繰り返しになりますが、面談の品質は事務所の売上や生産性を大きく左右します。
ぜひ、ベストな相続サービスをお客様に届けられるように、事務所全体の面談品質を磨き込んでいただければと思います。

次回は「ヒアリング事項のまとめ・リスク検証」についてお伝えします。

相続専門コンサルタントが面談者育成についてのご相談を承ります(無料/60分)

無料経営相談はこちらから

相続に注力したい事務所様向けの無料相談 無料ダウンロード 相続専門士業向けメルマガ配信中!

この記事を書いたコンサルタント

jcoolmember